自分の家ができるまで

家づくりにどのくらい時間がかかるんだろうとか、どんな順序で進めればいいのかとか、わからないことも多いと思います。
自分の家ができるまでを、振り返ってまとめてみました。

土地探し 2012年秋

建築士の旦那が、満を持して『自分の家を建てる!』と決心しました。当時まだ結婚していませんでしたが、するつもりはあったので、一緒に土地を探すことになりました。
知り合いの工務店さんに情報を教えてもらって、桐生市、みどり市、太田市藪塚あたりの土地をいろいろ見に行ったりしましたが、『これだ!』と思う土地に出会えず、なんとなく行き詰りました・・・

そんな時、工務店さんの近くにいい土地があるよと聞き、見に行くと、旦那も私もすごく気に入って『もうここしかない』と思える土地に出会いました。
桐生市内で、主要道路にも近く、前面の道路はそこそこの幅員、土地の広さも形もちょうどいい。
土地探しを始めてから約3か月。2012年12月、家を建てたい土地が見つかりました。

基本設計 2012年12月~

地主さんが工務店さんの知り合いということもあり、土地の売買契約前に、半ば見切り発車気味ではありますが、基本設計が始まりました。

銀行へ 2013年1月

家を建てるにはお金が必要です。自己資金だけでは足りないので、銀行で借りなければいけません。
『どのくらい借入ができるのか?』というわけで、銀行へ住宅ローンの相談に行きました。
ざっくりとした予算は考えていたので、それを基に相談しました。翌週、必要な書類を提出して仮審査。
いくつかの銀行で仮審査をしてもらって、金利などを考慮して、住宅ローンを組む銀行を決めました。

これで、建物と土地にかけられる金額は決まりました。この金額をベースに設計を進めます。

住設ショールームへ行く 2013年2月

年末から進めていた基本設計がなんとなくまとまってきたところで、住設ショールームへ行くことになりました。
行ったのは、TOTO、LIXIL、パナソニック。お風呂や洗面化粧台は造作にするつもりなので、主にキッチンとトイレを見に行きました。

ショールーム初体験の私、とても楽しかったです!でも、特にこだわりがあるわけではないので、旦那主導・・・
私がこだわったのは、キッチンの高さだけ。こだわりの825mm・・・TOTOにしかありませんでした。
800mmだと低く、850mmだと高い気がするので825mm。家で、足元に本を敷いて高さのシミュレーションもしました。

3社で見積してもらって、比較。825mmが譲れないので、キッチンはTOTO。ついでにトイレもTOTOになりました。

住設は、工事金額に対する比率が大きい部分なので、ここでこだわりすぎると予算オーバーすることが多いです。
楽しい住設選びですが、見積を見て、現実の厳しさを知るのです・・・

実施設計 2013年3月~4月

いよいよ実施設計です。自分の家なので、今までやってみたかったことや、実験的な要素まで盛り込んだ実施設計になりました。

私の希望は、基本設計の時に伝えた『小上りの畳リビングでこたつに入りたい』だけだったので、それ以外は全部旦那にお任せしました。
今までに旦那が設計したおうちを見てきて、どれもいいなーと思っていたので、『えー、何これ・・・』と思うようなものは設計しないだろうと思っていたからです。

工事費の見積&金額決定 2013年5月~7月

約2か月の実施設計が完了し、いざ見積依頼です。
土地を紹介してくれて、これまでに旦那の設計を何軒も施工してくれている工務店さんにお願いしました。

最初にもらう見積は、大体予算オーバーしています。うちもそうでした。
その見積をベースに、減額できる部分を探してなんとか予算内におさまるように、何度もやりとりしました。
やりたいと思っていたことを全部やるのは、やっぱり無理です。どうしてもやりたいことは、他の部分を減額するしかありません。
予算の上乗せはできればしたくないので、妥協も必要です。
そんなやりとりを何度か繰り返し、工事金額が決まりました。

ようやく土地の売買契約 2013年7月

ここでようやく土地の売買契約です。契約までは時間がかかりましたが、ほぼ当初希望していた金額での契約となりました。

確認申請提出 2013年7月中旬

地盤調査をして、特別な基礎や地盤改良の必要はないことを確認しました。
見積で変更になった部分の図面も修正して、確認申請を提出。7月下旬に確認済証が発行されました。

地鎮祭 2013年8月

8月末、地鎮祭を行いました。お供え物の果物や野菜、米、塩、酒、水、神主さんへの初穂料などを準備しました。
無事に、事故なく工事ができますようにとお祈りしました。

工事請負契約 2013年9月

順番が行ったり来たりしていますが、ここで工事契約です。見積して、決めた金額で契約。
支払時期は、契約時、着工時、上棟、竣工の4回。
一般的には、着工時、上棟、竣工の3回ですが、うちは4回にしてもらいました。
契約時の支払いは自己資金から。それ以外は、借入金からなので、支払時期と金額は銀行にも連絡しておきます。

ついに着工! 2013年10月

10月、ついに着工です。設計の仕事をしていると、やっとここまできたかーという感じです。
家を建てると決めて、土地探しを始めてから一年が経っていました。

着工してしまえば、あとは工事の流れに乗りつつ、自分の家を自分で現場監理するだけです。
基礎工事は、コンクリート打設前にかし保険の配筋検査がありました。ちゃんと合格!いい基礎ができました。

祝 上棟 2013年12月

着工して2か月弱、上棟しました!私も小屋裏の束柱を建てさせてもらいました。
工事中しか上れない、いちばん上の屋根に上ったりして、とても楽しかったです。

上棟後、金物や軸組の検査があります。(基礎と同様、かし保険の検査です。)

現場は順調に進んでいたので、ちょこちょこ見に行って、決めごとをしたり、打合せをしていました。

家が形になってくると、家具とか家電を選びたくなります。
休日になると、家具屋さんや電器屋さんに行って、あれがいい、これがいいと言いながら、予算と相談しつつ、好きなものを選びました。
こういう時期は楽しい!

完成! 2014年4月

2月にものすごい大雪が降って、テラスの雪かきをしたり、雪解け水が屋根に落ちる音が思ったより大きいことに気づいたりしました。
そんな天候でもなんとか工程通りに進んで、予定通り4月末に完成しました。
完了検査も無事合格。検査済証がもらえました。

完成時には、見学会も行いました。家族や知り合い、ご近所の方などが来てくれて、たくさんの人にうちを見ていただくことができました。

建物が完成したら、登記が必要です。表示登記、保存登記、ローンがあるときは抵当権の設定も必要です。
自分ではできないので、家屋調査士さんや司法書士さんにお願いしました。
これもまたそこそこの金額がかかるので、家を建てるときは登記の予算まで入れておいたほうがいいです。

引越 2014年5月

無事に引越。新しいおうちで暮らし始めました。

家は建てて終わりではなく、毎日生活していく場所です。その中で、設計時は気づかなかったけど、暮らしてみたら『こうすればよかった』と思う部分もあります。でも、一生懸命考えてそうなったので、まぁいいかと思えます。
自分の家を設計したことで、新しく気づいたこともあるので、次の設計に活かせると思います。

引越後、庭を芝生にしたり、植栽を植えたりして、庭づくりに励みました。
水やりや手入れなどの手間はかかりますが、庭があるとやっぱりいいなーと思う毎日です。

こんな感じで自分の家ができました。
通常の流れとは、ちょっと違う部分もありますが、順番が多少入れ替わっても、やるべきことは同じです。
皆様の家づくりに、少しでも参考になれば幸いです。

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