間取りは、家族の毎日の暮らしがどんな感じなのかがわからないと決められません。
特に変わった習慣や、こだわりがないとしても、今までの暮らしをガラッと変えてしまうような間取りは、やっぱり生活しづらいと思うからです。
なので、間取りを考える時は施主さんとたくさん話をします。
『洗濯物をどこに干すのか?』も、その話のうちのひとつです。

外に干すのか、室内に干すのか?
外に干す場合、1階なのか2階なのか?
室内干しなら、どこに干すのか?専用のスペースが必要かどうか?などなど・・・

また、『洗濯→干す→たたむ&しまう』のどこに重点を置くかで、間取りも変わります。
洗濯機を置く場所、物干場までの動線、衣類の収納場所をどこにすれば、いちばんスムーズになるか?を考えます。

私自身、恥ずかしながら、結婚するまで実家暮らしで、家事は母に任せっぱなしでした。
結婚して、自分で毎日家事をするようになってから、家事動線の考え方がようやくわかってきました。

うちは、2階の屋根なしバルコニーに壁付物干金物で、洗濯物を干しています。
壁があるから、道路から見えない位置に干せるし、広めのバルコニーは、ふとんも干せます。
仕事は家でしていることが多く、急な雨でもすぐとりこめる状況なので、屋根はなくてもなんとかなっています。
晴れた日に、青空の下で干せるのはやっぱり気持ちいいです!
洗濯機→階段→廊下→バルコニーの動線は、文字で書くと遠い感じがしますが、実際はそんなに距離を感じることもなく、スムーズな動線ができていると思います。

室内干しの場合には、湿気がこもらなくて、ちゃんと光が入り、場合によっては隠すことができるような場所を物干場にしたいです。
ランドリールームや家事室などの専用スペースをつくる場合は、動線や使い勝手をいつもよりもっと考えます。
せっかくの専用スペースが使いづらくなってしまっては、意味がないからです。

緊急で、すぐ乾かしたいときは、お風呂の浴室乾燥が便利です。
最近は、浴室暖房は一般的な機能ですが、つけるなら『浴室暖房乾燥機』をおすすめしたいです。
においもそんなに気にならず、意外とちゃんと乾きます。
メインでつかう物干場としては物足りませんが、緊急的に使う場合は十分な役割を果たしてくれます。

『洗濯物をどこに干すか』だけでも、いろんなことが間取りに影響します。
家づくりは、自分たちの毎日の暮らしを振り返ることから始まるんじゃないかなと思います。